耳を澄ますとき

だれかとの時間、こころに染み入る ことばの記録

INTERVIEW 橋本久仁彦さん 「あの人との“生きた時間“は わたしの“死んでいく力”になる」

2020年からいまだ世界中でくすぶり続けている新型コロナウイルス感染症の脅威。現在、日本では“第5波”が急速に収束し、長らく緊張を強いられてきたわたしたちの間に幾ばくかの解放感が戻りつつある。 そんなコロナ禍にあって「人間関係のありようが、こ…

EVENT 冬の妙高ふたたび。その命のまま、坐る。

2020年12月、新潟の妙高高原で「寒立(かんだち)の円坐」という場をひらいた。7泊8日の合宿で、その間しんしんと雪が降りつづいた。本気を出した雪国の自然に圧倒されながら、わたしたちは円坐(えんざ)の合間に妙高山を拝みに出かけ、雪中の影舞…

相手の“重さ”を感じて生きる。〜妙高「寒立の円坐」を終えて

コロナをめぐって世界が激しく揺さぶられた2020年が暮れようとしている。 今年ほど自分の大切な人たちが、それぞれの場所で “無事に生きている” というだけで嬉しさと有り難みがこみ上げてくるような日々は近年なかった。 人とリアルに触れあえない期間…

EVENT 師走の妙高「 寒立(かんだち)の円坐」 のこと。

あれから、いろんなイベントがオンライン化され、外に出れば人との“社会的距離”を少しばかりぎこちなく取るようになった。が、けっこうな頻度でマスクを持って外出するのを忘れてしまう自分もいて、そのたびに「やれやれ」とため息をつきながら、毎晩手洗い…

INTERVIEW 僕ができてきた場所 橋本久仁彦さん

はじめに 【この記事は15分間のミニカウンセリング(未二観)形式でインタビューした内容を語り手の言葉はもちろん、周囲から聞こえてくる様々な音(人の話し声や自動車が通り過ぎる音、鳥や動物の鳴き声など)も含めて精密に記録し、そのうえで公開記事とし…

New Beginning 〜 春分、新しい始まりを予感するとき

イーグルよ…空高く飛べ大いなる存在にまで届け おまえの聖なる力を分けておくれわたしに触れ、讃えておくれおまえの存在を気づけるように Medicine Cards, Jamie Sams &David Carson 新しい始まりを予感するとき心が弾む反面、けっこう怖かったりもする。 た…

Calling 〜魂からの呼び声を恐れるなかれ 2

少し前、夜明け間際の空に浮かぶ三日月の下にひときわ輝く星があった。明けの明星、金星。目立つ光だから一瞬、目を奪われる。が、実のところ気になっていたのは、その近くでひっそりと光る、でも存在感のある星のほうだった。天体図を調べたら木星だとわか…

Calling 〜魂からの呼び声を恐れるなかれ 1

“ Don’t be afraid to talk about Spirit!” 〜 魂を語ることを恐れるなかれ このことを単なるスピリチュアルな言葉としてではなく、日常のリアリティにしっかり足を根づかせながら実践していくことを教えてくれた人がいる。 決して大げさに語るわけではない…

「あなたの中に死んでいきたい」という想いさえも、熔けゆく深みへ... 影舞 円坐、そして未二観 篇

「あなたの中に、死んでいきたい」 わずかに声を震わせながら、でもはっきりと、彼女がそう口にした光景を覚えている。 ふたりの人間が、たがいに一本の指先だけをふれあわせて舞う “影舞” のとき、そんなふうに感じたのだと彼女は話してくれた。その切実さ…

言葉はどこからくるのか 〜現れた言葉の奥にあるもの

おひさしぶりです。 さすがに元旦は休みましたが、年末年始はせっせと働いてました。 毎朝、日の出前に起きて(暁の空の、なんと美しかったこと)弁当をつくり、冬の凛とした外気に深呼吸して朝陽を浴び、日が暮れるまで作業に没頭する。一日が終わるころに…

目の前の人の言葉によって、自分が生きていることを思い出す。

我々がただ語り、ただ話す(放す)ことが、実は一大事であること。そしてそれは「聞く者」がいて初めてアラハレる出来事であること。 だれかの言葉が長い時間をかけて、ようやく身に沁みてくる、ということがある。 「理解する」というより、文字どおり「身…

“自分を表現する” よりも “自分が現れてくる” ときの圧倒的な美しさ

しだれ梅、その影もまた美しい。 というより、むしろ影の存在が梅の美しさを際立たせている、とさえ感じる。 古語では「光」のことを「影」といったのだとか。万葉集や古事記では、太陽や月の光を表す言葉として「影」がもちいられているし、場合によっては…

独り立つ者どうしが、ただともに在るということ。

どうやら風邪っぽい。 のどに違和感、味覚もおかしくなってきている。 頭がぼんやりして身体の節々にかすかな痛みも出てきた。 強烈な体験のあと、わたしの身体は大抵こんなふうに熱をおびる。 それでも今回は、これまでとは比較しようもないほど、激しい恋…